子供たちを化学物質から守りたい!現状と私たちにできること。

身の周りに多い化学物質。
どれも私たちのからだに深刻な作用をおよぼすとされています。

「だからなに?」

「私は関係ない」

じゃ済まされない。

 

放射性物質による、DNA遺伝子の突然変異やマイクロプラスチックによる海洋汚染など、化学物質をめぐる問題は待ったなしの状況にあります。

目次

加工品じゃなくても化学物質を口にしている?!

食品添加物が入っていないものを選べば大丈夫と思っていませんか?

農作物

農産物に残留している有機リン系農薬、ネオニコチノイド系農薬、殺菌剤。除草剤などが脳神経系に、様々な影響を及ぼしていると言われている。

肉の中には、狭い小屋にひしめく家畜の病気予防や太らせるために投与した抗生物質、抗菌剤が残っている場合がある。それにより、健康に重要な腸内細菌にダメージを与えてしまう。

また、外国産の肉には、太らせるためのホルモン剤が多く含まれており、発がん性などの疑いがある。

マグロなど、ほかの魚を捕食して生きる、生態系上位の魚介には、ダイオキシンなどの残留性有機汚染物質や水俣病をおこした神経毒性の高いメチル水銀が含まれている。

一方養殖の魚には、大量の抗生物質が投与されている。

摂取量が少量なら脳の発達に影響はないのか?

「少しなら大丈夫なんじゃない?」

そんな声が聞こえてきそうですが、最近の研究では、環境ホルモンの作用や発達神経毒性などを持つ化学物質は、ごく少量でも子どもの脳の発達に影響したり、様々な健康障害を引き起こすことが分かってきています。

世界では膨大な研究が積み重ねられた結果、米国小児科学会や国際産婦人科連合などが、こどもでは特に、農薬など有害な化学物質を取り込まないよう公式に警告を出しています。

EU(ヨーロッパ連合)では、科学的に毒性が確定しなくても、危険性のある化学物質は、基本的な予防原則にのっとり、使用を禁止したり、減らしています。

しかし、日本では、あまりこうした問題が一般に知られていません。

対策も欧米に比べると大きく後れを取っているのが現状です。

日本では、急性毒性や発がん性などの試験を経た化学物質が使用されていますが、発達神経毒性や環境ホルモン作用、複数の化学物質による複合影響などの試験は義務付けられておらず、野放し状態なのです。

 

口から入る化学物質はまだまだたくさん


口から入る化学物質は食品添加物だけだと思っていませんか?

実は他にもあるんです。

食品添加物

ご存知ですか?

日本には454種類もの指定添加物があります。

1日摂取許容量の使用基準は定められていますが、先でも述べたとおり、発達神経毒性や環境ホルモンの作用などに対する試験は行われていないのです。

そして、栄養ドリンク類に入っているパラベン(防腐剤)の一部は環境ホルモン作用が強いとされています。

放射性物質

福島第一原発事故。

テレビでは全くと言っていいほど報道されなくなりました。

みなさんの意識の中からも少しずつ消えてきているのではないでしょうか。

実はいまだに収束の道筋さえ見えてないのです。

野生の山菜やキノコ類は、いまも高濃度汚染されています。

セシウム137は食べ物から取り込むとほぼ100%吸収されて全身に広がり、DNAなどに影響があるとされています。

また、ストロンチウム90は体内に取り込まれると骨にとどまりやすく、子供が内部被ばくすると特に危険です。

遺伝子組み換え食品

人のからだには安全とされている遺伝子組み換え食品。

しかし、本当でしょうか。

長期に摂取した場合や生態系への影響は、はっきりとわかってないのが現状です。

人工的に組み込まれた遺伝子が、予期せぬ働きを起こす可能性は否定できません。

食器や台所用品の添加物

フッ素加工のフライパンは、熱しすぎたり古くなると、発がん性の疑いがある有機フッ素化合物が表面からはがれ体内に入る可能性があります。

アルミ鍋に含まれるアルミニウムは、イオン化すると神経毒性が高まり、アルツハイマー病などの認知症を発症するリスク因子にもなります。

缶詰のコーティング、プラスチック製品などに使われている添加剤ビスフェノールA(BFA)やフタル酸エステルは生殖器の発達異常やADHDを引き起こすという報告もあります。

こどもを食まわりの化学物質から守るためにできること

乳幼児や小さなこどもは自分で食べものを選べません。

身近な大人が知識を持ち、こどもの環境を整えることは大人の役目だと私は思います。

魚を食べるとき

  • 脂肪の多いところや内臓は、有害な化学物質が溜まりやすいので取り除く。
  • 熱湯をかけて脂肪を少なくする。

肉を食べるとき

脂肪や内臓、レバーは栄養がある一面、有害な化学物質も蓄積します。

  • なるべく脂肪を取り除き、下茹でしてゆで汁を捨てる。
  • レバーや内臓は、できるだけ避ける。

 

野菜や果物を食べるとき

  • できるだけ無農薬、有機栽培のもの、果物なら減農薬のものを選ぶ。
  • 食べる際はよく洗い、外葉や皮をむく。

※ネオニコチノイド系農薬は、洗っても落ちないので注意。

アルミ調理器具を使うとき

アルミ製の鍋を使う場合、酸性やアルカリ性の食材はアルミを溶かしてしまうので避ける。

※鍋はステンレスのものかホーローのものがおすすめ。

テフロン加工のフライパンを使うとき

テフロン加工のフライパンを使う時は、加熱しすぎない、空焚きしない、傷つけないなど、使い方に注意する。

※フライパンは、できたら鉄製のものを選ぶ。

プラスチック製の食器、保存袋を使うとき

温かい食べものや脂分の多いものを入れない、電子レンジで加熱しない。

プラスチック容器の食品は、さらに移してから温める。

まとめ

子供の脳は、さまざまな物質が驚くほどの複雑さで作用し、急速に発達します。

そのため、大人より化学物質の影響を受けやすいことが分かってきました。

また、母体から何らかの化学物質で汚染されていると、胎盤や母乳を通して、胎児や乳児に移行してしまうことも知られています。

もちろん、この社会で生きている以上、こうした化学物質をすべて遮断することは不可能です。

ですが、わたしたち大人が少しでも知識をもち、できる範囲から行動することで、次世代、次々世代の子どもたちを化学物質から守ることができるのではないでしょうか。

何かヒントになればうれしいです。

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